「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「殺戮にいたる山岳」

kurawan2017-07-13

「殺戮にいたる山岳」
一体なんのことかわからない物語で、単純な娯楽映画なのだろうが、どこかにジメジメした人間ドラマも見え隠れさせようとする暗さがあり、結局、よくわからないままに、ひたすら銃撃戦だけが印象に残った映画でした。監督はイ・ウチョル。

ある山で一人の老婆が金鉱を発見する。て、ここからいかにも嘘くさい。山肌に現れたきらきらひかるものが金というオープニングから、このことを警察に届けたら、一人の刑事が来て、これは偽物だと言い、カットが変わると、仲間を連れて本物かどうか確認に来る。その場を見つけた老婆を痛めつ受けて、自分たちのものにしようとする刑事なのだが、なんでまたみんな銃を持って山狩りしないといけないのかよくわからない。

たまたま、その現場を見た年老いた熟練漁師が、彼らと対峙、銃撃戦になるのが本編。そこに何やら意味深な少女がやって来て、痛めつけられた老婆の孫で、漁師とも知り合いらしく、これまた意味深なペンダントを持っていたりして、フラッシュバックで過去の炭鉱落盤事故が描かれ、どうやらこの少女と漁師も関係があるようで、と色々詰め込まれる一方で、汚職刑事と漁師の銃撃戦。

さっさと下山すればいいレベルの感じだった冒頭部なのに、なかなか山から脱出できないし、なぜかお互いすぐに見つけた撃ち合いになるし。

やがて、クライマックスは落盤事故のあった炭鉱前になり、漁師も撃たれ汚職刑事も駆けつけた刑事たちに撃ち殺され、少女だけが残ってエンディング。なんなのだ!そんな映画だった。ただ、銃撃戦は本物の銃だったのではと思えるほどリアリティがあった。