「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ナンバー23」

ナンバー23

23に魅せられた男、そして23の様々な謎、神の言葉か悪魔の言葉か・・などという宣伝文句につられて見に行った作品「ナンバー23」
主演はちょっとコミカルな役柄の多いジム・キャリー、監督は「オペラ座の怪人」のジョエル・シューマッカー、なかなかのキャスティングですね。

確かにジム・キャリーの演技力は私も頭が下がるほど見事。この「ナンバー23」で最近のジム・キャリーのコメディアン的な要素を払拭せんと望んだのでしょうが、なんとも脚本がよくない。そのために、ジム・キャリーのコミカルな部分が見え隠れして、最初はのめり込んでいかない。

ジョエル・シューマッカー監督の演出は例によって非常に格調高く、しかもこりにこった場面展開で、思わず引いてしまうほどに芸術性を求めています。
それがかえって、この謎解き映画のおもしろさを壊していないともいえないのが何とももったいないですね。

ある本屋で見つけた本を読むうちに23の数字にとりつかれてしまう主人公、やがて追い続けるうちに、殺人事件へと物語は進むのですが、なんと、ラスト、すべての謎が一気に解かれていくのはまるでスティーブン・キングの作品のようでもあります。
ある意味「シークレットウィンドウ」を思い出してしまいました。

しかし、そもそもこの手の謎解き映画はもっとB級に作るところがないと、画面の完成度に目がいってしまって、謎解きを楽しめない部分もあります。
この作品もそんな部分が本当に残念。

実は、テニスを3時間やってから見に行ったので、体力がなく、最初から居眠り寸前だったというのも厳しいところだったのですが。

そんなわけで、ちょっと、のめり込めなかったし、謎解きにあっそうか!なんて感激しなかったのも残念でした。