ブルース・リーによる大ブームをもたらしたカンフー映画の当時のスターたちが60歳を越えて再結集した。そんな宣伝文句につられて見に行った。当時の香港映画を彷彿とさせるゆるい導入部から一気にタイトルシーンへ。なんと「ドラゴン怒りの鉄拳」をアレンジしたようなテーマ曲とタイトル。物語はかつて勇名をはせた道場、その二階になんと30年間も眠ったままのロー師匠を守って茶館を営むソンとセン。
懐かしいカンフースターたちが老体にむち打ってのカンフーアクション映画かと思いきや、懐かしいカンフー映画にオマージュを捧げたノスタルジックな雰囲気満載の人間ドラマだった気がする。カンフー映画全盛期の何でもありとは違ってちょっと上品になっていたのはある意味残念かな。もっとはじけてもよかった気がするけど、いまやゴールデンハーベストプロもないし、レイモンド・チョウもいないし、仕方ないかもしれない。
クライマックスはロー師匠の死やら、痛々しいほどのブルース・リャンのアクションシーン、そしてみんなでかも鍋を食べるラストシーンなど切ないほどのノスタルジーにどこか胸が熱くなってしまいました。
そりゃあ、映画の質を問う作品じゃないのですが、それなりにドラマ性のある出来映えに感心してしまいました。
それに、この手の映画にファンが多いようで客席がそこそこにぎわっていたのもなんかうれしかった。昔のカンフー映画をもう一度見直したくなりました。