「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「AMY エイミー」「チョコレートと兵隊」「怪電波の戦慄 第

kurawan2016-07-20

「AMYエイミー」
2011年、27歳の若さで急逝したジャズシンガー、エイミー・ワインバーグの半生を描いたドキュメンタリーである。本来ドキュメンタリーは見ないのですが、アカデミー賞に輝いていることもあり、興味半分に見に行った。監督はアシス・カパディアです。

華やかな彼女の姿の描写はほとんどなく、みるみるトップスターにのし上がっていく彼女の裏の生活の苦悩を中心に描いていきます。ゆえに、全体が暗いといえば暗い。精神的なストレスから、ドラッグや過食症などに見舞われ、アルコールに溺れ、克服したかと思うと、マスコミたちに追い回されてまた溺れていく。

裏の部分のみなので、彼女のスターとしての偉大さが見えないのは残念ですがかえって、彼女の偉大さが映像の影に存在するという効果を生んだと思います。

ドキュメンタリーなので、基本的に手持ちカメラですが、プライベートフィルムなども交えた素朴感がかえって親密な映像となって伝わってくる感じです。ドキュメンタリー映画の良し悪しは私は語れませんが、エイミーの人間味あふれる存在感は感じ得たと思います。


「チョコレートと兵隊」
1938年の作品にしてはとにかく美しい状態のフィルム。さすがアメリカで保存されていただけのことはある。物語は戦意高揚映画的な感動の物語である。監督は佐藤武

川で釣りをしている親子のシーンから映画が始まる。釣りの得意な父と父を慕う息子。この少年はチョコレートの包み紙の点数を集めてチョコレートをもらおうとしている。若すぎる高峰秀子なども登場する。

やがて父は出兵。父は戦地で戦友が食べたチョコレートの包み紙を集め息子に送ってやる。たくさん届いた包み紙をお菓子会社に送る息子。お菓子会社では感動してチョコを送ってくるが、時を同じくして父の戦死の知らせが届くというものである。

シンプルなストーリーですが、釣竿の使い方や紙芝居のおじさんのエピソードなどの挿入がなかなかうまいので、飽きずに最後まで見ることができ、素直に感動してしまった。時代を感じるとはいえ、こういういい映画もあるものですね。

「怪電波の戦慄 第二編 透明人間編」
とにかく現存するフィルムということなので、ストーリー全体が見えづらいが、ロボットタンクと劇中で言われるロボットの存在感が今となってはコミカルで楽しい。

なぜ透明にするのか、なぜ海から上がってくるのか、いろいろ思うところ満載で、やたら格闘シーンが目立つ流れですが、一応SF映画という位置付けであり、時代を感じながらの映画ですが、楽しめました。