ひさしぶりに史劇の大作を観たといい充実感でいっぱいです。
冒頭間もなくからクライマックスのようなスペクタクル。しかもそれにつづくシーンもおとらずにスペクタクル。それだけでも十分みごたえがあるのに、そうしたシーンの中にも人間ドラマをしっかり描き、単にスペクタクルに頼った凡庸な作品にしていないのはヴォルフガングペーターゼンの力量としかいいようがない。
ブラッドピットだけでなくオーランドブルームやその他の登場人物にも均等に重点を置き、全体を一つにまとめているのはさすが。
しかし、あの大軍団のシーンや大船団のシーンはどの程度CGなんだろうか。トロイの町並みはどの程度ほんとうのセットなのだろうか。もしCGと融合させているのならみごとなものである。
とはいえオーランドブルームをラストは弓の名手に仕立てるのはあまりにもロードオブザリングを気にしすぎている。史実に忠実なら仕方ないが、どうみてもそうは見えないのだから。
それにしてもジュリークリスティは年を取ったものである。